この楽譜集に「ちょっと大人の」と付けた訳。

(文:小西恒夫)
2018年8月1日、クッキーハウス満8歳の誕生日に
楽譜集「リコーダーで吹くちょっと大人のスタジオジブリ名曲集」
が発売されます。

ちょっと長いタイトルですが、私は相当覚悟を持って名付けました。
昨今、巷では「大人の○○」という言葉をよく耳目にします。
それぞれ意図があって、そのようにネーミングされているのでしょう。
他の方がどのような意図・覚悟でそうしているのかを、干渉は出来ません。

「大人っぽい・子供っぽい」もしくは「大人向け・子供向け」
といった分類は、あって然るべきなのでしょう。しかしながらそれは、
やがては先入観(ステレオタイプ)の原因になる・・・かも知れません。

以下、この楽譜集巻頭の挨拶「はじめに」に記した文章を一部転載いたします。
(ちなみに以下の文章の執筆時期は2018年4月です。)

 

(略)リコーダーは「親しみやすい楽器」として広く認知されています。
しかしその割には大人の方が気軽に楽しんでいる、という現況にはないように感じます。
何故でしょう?「どうせ子供のやる、大したことない楽器だろう」もしくは
「折角ならカッコいい楽器がしたい!」といった既成概念に左右されているのかもしれません・・・。
ところがどっこい!リコーダーは親しみ易いだけではなく、とっても素敵な楽器です。
むしろ手指も成長し、スキルや知識も身ににつき、人生の酸いも甘いも経験してきた
「大人にこそ、ちょっと(もう一度)」手にとって欲しい楽器なのです。

この本は演奏者自身が吹いて楽しめることは勿論、聴いてもらっても楽しめる、
つまり「鑑賞用」としても十分成立するように制作いたしました。
「ちょっと大人」というのは、「子供の見本」という意味でもあります。
小学校等における担任の先生、音楽専科の先生、もしくは導入講習の派遣講師の先生方にも
是非ともこの本をお使いいただき、子供たちの前で、リコーダーの魅力を存分に披露してあげてください!

「ちょっと大人」は「背伸びした子供」とも言えます。
子供の可能性は無限大です。にも関わらず、リコーダーを消費物のようにしてしまっているのは、
むしろ大人の価値観・教育方針に原因があるのかもしれません。
小学生から見た「ちょっと大人」、中学生や高校生へとシームレスに繋がっていく音楽的展開が、
あまりにも少ないのではないでしょうか?
鍵盤ハーモニカやリコーダーから「卒業」するかの如く軽音楽や吹奏楽に移行(志向、嗜好?)
していく現況は、考えてみれば不自然でさえあります。
この本がきっかけとなり、
「リコーダー大好き少年少女たち」がそんな状況を変えていってくれたらなぁ!(略)

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